蝶々遊び。
○[幸せ、時々眩暈。](1/31)
―――――
――――
翌朝。
いつもより少し早起きして、張り切って豪華なお弁当を作った私。
っていうか……
……昨夜はあんまり眠れなかったんだよね……
出てこようとする欠伸をかみ殺すと、ふっと窓の外を眺めた。
昨日とは打って変わって……
空は快晴、絶好の体育祭日和だ。
いつもは下ろしてる髪の毛も、今日だけはおだんごにしてみた。
久しぶりにアップになんかしたもんだから……
……首辺りがなんだかスースーする。
龍星先輩、気付いてくれるかな。
って……
……うわっ、
朝から乙女だ自分!
ちょっと赤くなった頬を意味もなくさすると、
体操服と荷物を持って
急いで玄関へ向かった。
――結局昨日は……
もう夜も遅いからって
あの後すぐに家に帰ったんだ。
……ちなみに、龍星先輩にママチャリで送ってもらったんです、はい。
決して近くはない家までの道のりを、他愛もない話をしながらのんびりと2ケツして。
あぁ、
こういうのって
なんだかいいな。
密かにそんな事を考えて1人でニヤケながら
幸せを噛みしめてたんだよね。
だけど……
……両想いになったら、
一体今までの生活と何が変わるんだろう。
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