蝶々遊び。
○[優しさの裏側。](1/37)
―――――
――――
それからの一週間は。
私にとって、辛いとしか感じない一週間だった。
毎日4時間目辺りに来てたハズの【視聴覚】メールはぱったりと無くなり
龍星先輩とは顔すら会わさなくなった。
來さんや駿平くんにも校内で出会う事は一度も無くて、連絡手段すら分からない。
クラスでは、女子達からのあからさまなイジメを受けて、
男子達からは下品な言葉を掛けられる。
本当に……最悪。
バカばっかりだ、ここの生徒は。
まぁ……
……こんな高校を受験するしか出来なかった私が、一番の愚か者なのかもしれないけどね。
隼人兄も、毎日毎日しつこいくらいに迎えに来るし。
……こんな状況でもちゃんと登校してる私を……
……誰か、誉めてよ。
――そんなある日……
教室で、いつものように1人で勉強していると
クラスメートの男子達の会話がやけに耳に入ってきた。
「昨日の集会、マジで怖かったよな!」
「あぁ、來さんと駿平のあの楽しそうな顔!
俺マジ超怖かったし!」
「あいつら、絶対病院送りだろうな」
「っつーか何したんだろーな、あんなに龍星さんをキレさせるなんて」
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