蝶々遊び。
○[“あの男”の妹。](1/26)
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ハッキリ言って……
“怖い”。
そう、
感じてしまうんだ。
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私が龍星先輩の本当の姿を見掛けてしまった翌日。
その日も、相も変わらず4時間目辺りに
いつもと変わらないメールが入った。
【昼休み 視聴覚】
はは、また“室”が抜けてるや……
大嫌いな数学の授業中、
届いたメールを見て少し笑った。
入学した時から変わらない……
私たちの、暗黙の決まり事。
だけど今日は……
……どうしてだろう、
返事を返す気になれなかった。
いつもなら即刻でメールを返す私だけど、
今日はそのまま放置して。
しばらく授業を受けていると……
ブー ブー
まさかの、携帯に着信が入ったんだ。
恐る恐るディスプレイを見ると……
……やっぱり、龍星先輩からで。
実は、これが先輩からの初着信だったんだけどさ?
私は急いで電源ボタンを押して、
変わりにメールを作成した。
【今、授業中なので電話は出れません。】
素っ気ないかな、こんな文なんて。
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