蝶々遊び。
○[絶対的な男。](1/29)
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私にとって。
『高校生活イコール、
憧れ。』
中学校の時とはちょっと違って、オシャレも出来るしバイトも出来る。
それに、新しい友達とか、もしかしたら彼氏とかも出来るかも。
そうやって、色んなことを期待しちゃってたんだ。
これから、どんな出会いが待ってるんだろうって。
だけど。
私にとっては……そんなのは所詮、『憧れ』でしかないの。
バカみたいに憧れたって……
……この私には、
“平穏”なんてやってこないんだから。
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──私の通う高校には、
絶対的な男がいる──
「ねぇ、3年の渡り廊下でまた喧嘩してるみたいよ?」
「またぁ?今日はこれで3回目じゃない?
次は誰なの?」
「それがねぇ……
なんとっ!あの“噂の”先輩らしいよっ!?」
「えっ、マジでっ!?
超レアじゃん!見に行こうよ!」
そう言いながら、パタパタと集団で教室から出て行ったクラスメート。
私はと言えば、教室の自分の席に座りながら次の時間の予習をしていた。
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