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*****



日曜日の午後、俺は通っている高校の近くにある図書館にいた。

今日は開館と同時にやってきてずっと受験勉強をしている。自分で言うのも何だが、こう見えて真面目なのだ。



昼飯を食べにいったん外へ出て、戻ってきて再び机に向かおうとイヤホンを耳に片方差した時。

誰かに肩を叩かれて、後ろを振り返る。



「よ。何してんのこんなとこで」

「ん…?ああ、鎌田」



鎌田は高校のクラスメートだ。そういえば家がここの近くだって聞いたことがあるようなないような。



「珍しいじゃん。智尋んちからだとここより東図書館のが近いんじゃなかった?」

「んー、どっちもどっちだよ。待ち合わせもしてるしこっちのが都合良くて」

「へー。怜と?」

「いや、千愛」

「えっ、まさか石森?」



思わず大きな声を出してしまったらしい鎌田は、慌ててあたりをキョロキョロ見渡しながら口を押さえた。



「え…もしかしてとは思ってたけど、お前らって付き合ってんの…?」

「いや?」

「じゃあ何でこんな休日に…」



彼は声をひそめて話しながら隣の席に腰を下ろす。


 


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