Goddess Around The World ヘラの冒険2 地球時刻0時…君は?
[三章『来客!』](1/4)
トッコは数回に渡り火星にジャンプした。
ベースとなるテントと当面の食糧、必要最低限の物資を調達するためである。
その際も『マーズドラゴン』には行かず、火星連邦政府総統官邸に向かった。
『スプリング・テラ』は自転速度がかなり速く、僅か4時間程で昼夜が逆転してしまった。
昼夜の寒暖さも激しく、昼間は30℃を軽く超え、夜には−10℃を下回った。
この惑星には海があり、原生生命体(微生物)が生存していた。
陸上にはまだ生命体は進出しておらず、固い大地が広がっているだけだった。
どういう訳か酸素をはじめ、窒素などの気体は充分にある。
トッコは考えた。
かつてこの星に文明が栄え、何らかの理由で絶滅してしまったか、もしくは星を捨て、どこかの星に逃げたか。
または大気を多く含んだ巨大な隕石が衝突したか。
いずれにせよ調査が必要だった。
その日は住居(テント)を設営して、地中では日中でも暑くなく涼しいため、食糧を地中にしまい(岩石なのでESPを駆使した)、テントの床に横になった。
「疲れたね」
彼女はそう言ってすぐに寝息を立て始めた。
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