Goddess Around The World ヘラの冒険2 地球時刻0時…君は?
[六章『悪夢』](1/5)
トッコは濃い霧の中に居た。18歳位の身体に戻っていた。
「ここはどこなんだろう」
とても寒い。
寒いと思ったら真っ裸だった。
裸足であるため足の裏が痛い。
ゴツゴツした石の上は痛い上に冷たかった。
両腕で胸を保護しながら、1歩進み出た。
霧はかなり深く1m先も視れない。
しかしトッコは歩き出した。
足の裏がジンジンした。
「パーパ、マーマ…」
トッコは泣きだしてしまった。
大粒の涙をボロボロ流しながらも、ゆっくりとではあるが歩みは止めなかった。
しかし、歩けど歩けど痛く冷たい石の地面と重くのしかかる深い霧が続いた。
ついに彼女はしゃがみ込み、顔を手で覆って泣き叫んだ!
「……!!」
しかし声は出さなかった。
彼女自身にも何故だか分からなかったが、声は出さなかった。
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