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[三章『赤ちゃんに逆戻り』](1/4)

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その日の夜、マーズドラゴンの２階の自室で３人は川の字になって寝ていた。

“ｎｃｏｗ…”

父、マイケルのいびきが鳴り響く。
トッコを挟んで障子側のスザンヌが布団を被り横を向く。

トッコも眠れなかったが、理由は違うところにあった。

「……」

あることをずっと考えていた。

『私はこのままでよいのかしら？』

“ｎｇｏｔｔ！”
いびきはますます大きくなった。

布団を被り我慢していたスザンヌだが、遂に切れて声を上げた。

「ちょっとぉ！パパ！うるさいわよ！」

「フガッ！な、何だぁ！？」

「いびきよ、いびき！」

「あ、ああそうか。すまんすまん」

「すまんじゃすまないわよ。隣の部屋にはリュウさん夫婦が眠っているのよ。あたし達は居候なんだからね」

「わかったよ。気を付けるよ。今度またあったら遠慮なく叩き起こしてくれ」

「そうさせてもらうわ。おやすみなさい」

「おやすみ」

ふたりは寝静まった。

真っ暗な六畳間。
ふたりの呼吸音が聞こえる。


「……」

『決めた！』

トッコは決意した！

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