∽[ミッカメ](1/8)
朝、目が覚めると目の前に虚がいた。
「うわぁぁぁぁ!!」
「なんだよ…。うるさいなぁ。」
「なんだよ…じゃないよ!びっくりするだろ!」
椅子に座ってのんきにあくびをしながら、目を閉じた。昨日のこと、怒っているのだろうか。
「えっと…。昨日は…ごめん。」
小さい声で呟くと、虚は閉じていた目をゆっくり開けた。
「昨日?なんのことだよ。」
「いやっ、だから…。」
「俺が怒ってるとでもおもったのか?」
虚は笑っているように見えた。
「そういえば、昨日時雨さんに会った。」
着替えながら言うと、少し驚いたように俺に尋ねた。
「んで、あいつなんて?」
「俺と虚は似ているって。」
「…。」
「虚と時雨さんってどんな関係…。」
俺の質問を遮るように、虚は大きく伸びをした。
「さぁて、お前早くご飯食べないと遅刻するぜ。」
「ほんとだ!やばっ。」
急いで朝食を済まして部屋に戻ると、もう虚はいなかった。
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