有りそうで無い〜双子の悲劇〜
[色クラゲ](1/4)
気を取り直し、色クラゲの店内を見ると、私たちと同じぐらいの子で溢れていた。
「ここ…なんだろ…」
「…見た感じ…属性分けみたいだよ。」
私の少しの呟きにも答えてくれるノエルは本当に優しい。
「属性…?」
「うん。
…知ってるかな?
僕たち魔導師なんだ。」
…止まってしまった。
ダニエルが不思議な力を使ってることなどは良くあることだったから、それは普通なのだと思っていた。
それが実は魔導師だから故だというのだ。
「やっぱ知らないか…
魔導師には、属性ってのがあって…
なんていうか…僕も闇と光以外わからないんだけどさ…
父上も母上も、闇だよ。
ウルフスタン家は血筋的に闇が多いんだって。
母上が闇なのは偶然らしいけどね。」
淡々と話すノエルに、私はついていけない。
「…シアン?
…まぁ…僕もあんまりわかってないから大丈夫だよ。
だんだんわかるよ。」
私に笑いかけるノエル。
…やっぱり…似ていて嫌だ。
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