RooM 2 感染
[第五章 消えた食卓](1/1)
僕たちは妹の事件のショックをぬぐいきれないまま、母を探し回った。
ただ無事でいて欲しい、
その思いでいっぱいだった。
僕たちは各自で母を探し
夕方になると家に帰ってきた。
そして、
コンビニの弁当を男3人で食べた。
そんな日を繰り返していた。
ある日のこと、
父に異変が起きた。
誰もいない台所に向かって父が


母さんおかわり。あれ?お母さんいないのか?

僕と武は驚きのあまり言葉をなくした。

その姿を見た父が


どうしたんだ?なんかびっくりした顔して、母さんどこいったか知らないか?


どうしたんだよ父さん!しっかりしろよ!

突然の出来事に驚いた僕に対し武は


やめろ!今はやめろ!

武は僕の言葉をさえぎり、父の気持ちを尊重した。

僕は言い返した


なんでだよおかしいじゃないか?
母さんはここにいないんだよ!
なのに父さんは!

そんな会話を聞いた父は


母さんは、、、母さんはいないのか?

僕たちはその姿を見て悲しみと怒りに打ちのめされた。

その日を境に、父の異常さは増していった

空っぽの茶碗と味噌汁茶碗で食事をしていたり、


母さん遅いなぁ〜

そう言って父は玄関で母を待っていた。

僕は黒いパーカーの男と白髪の老婆が許せなかった。
僕と武は黒いパーカーの男と白髪の老婆を探した。
手がかりがあるわけではないのに、
ひたすら探しては、家に帰り、
三人でコンビニ弁当を食べる。
そんな生活を繰り返していた。


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