いいぜ


◎_ (1/1)




私とあいつは席が隣

だから給食のときは向かい合わせ

「お前魚ちゃんと食えよ
きたね〜な」


『うっせ
黙っとけ』


私は魚の皮からどうしても身がきれいにとれない


『なんで皮食えるん
皮膚だよ?皮膚』


「馬鹿野郎
変なこと言うなよ
食えなくなるじゃん!」


て言って
ゲーって魚を口から出そうとした



『うっわ!!
きったね!!口ん中見せんなボケ!』


私は口が悪いし
女的要素もない



斜め前の親友と
節分の豆を鼻に入れて飛ばし合ってたりするほど



他の男子は下品なことをする私たちを引きながら

「女じゃねえ」

みたいな冷たーい目で見てるのに
あいつだけは普通に接してきた

「俺も参戦!」


ピューン

『うわっ当たったし!』


「へっへ〜ナイスコントロール」




こんなあいつは野球部だから
部活のときの真剣な顔を見ると
ちょっと関心する



そんなある日
あいつからメールがきた


__________

明日大会がある
見に来てほしい

__________


そっけないメール
あいつは絵文字を使わない

__________


暇だったらね

__________



そういう私もそっけなかったり



__________

うん


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


暇だったらね
って明日は土曜日だから暇だし



何着てこうかな



なんて考えてる自分がいる


同じくらい下品な親友には野球部になぜか彼氏がいるし

明日一緒に来てもらおうかな






「あんたが野球見に行こうなんて珍しいね」



『うん、まあ、なんかおもしろそうだし?』




「ダーリンかっこいいから惚れないでよ〜?」




『大丈夫大丈夫、私同年代にしか興味ないから』




「…………ダーリンは同い年だ〜!!」







プレイボール!!



あ、
あいつピッチャーだったんだ



「ストラーイク!バッター三振!!」




はっや!
うわ…なんか
心臓がドクドクしてる…!



なんでだ?




隣で
「ダーリン〜!ナイス球拾いっ!」
なんてやってる親友の声なんて聞こえないくらい



真剣に野球を観戦してた



気付けば
「ゲームセット!両者礼!」

「「したーーーっ!!」」



結果はあいつの完封




なんか見直すな


なんて思ってたら
グラウンドからこっちを見上げるあいつがいた



「おい!!勝ったぞ!!」


『知ってる!』



「俺ピッチャーなんだぜ!」


『知ってる!』



「完封だぜ!」



『知ってる!』



「俺お前のこと好きなんだぜ!」



『知って……あ!?』



「付き合っちゃおうぜ!」


まただ
心臓がドクドクしてる

なんだ
緊張してたんじゃなかったんだ



あいつのせいだったんだ




『…………いいぜっ!!』


end





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