グランドソード
3[暗黒時代](1/6)
バルガスは長いため息をつきました

ここは現代のシャークマー城のパックの部屋

バルガスは話の休憩をはさんだのでした


ステラとパックは終わるまでずっと黙って聞いていました


バルガスは言いました

「その後しばらくパットは姿を消した。子供をわしに預けてな。再び会うのはまた随分先だ。わしは赤ん坊を連れてアルカパの家に行った。そこを直してそこに住んだ。アルカパはまだ帰ってないようだった

姿を消してる間にパットが何をして何を知ったのかはわしも知らん。ブラックバスとブリーは戦争になり、そしてその間魔王は恐らく水面下で自分の軍を作っていたのじゃと思う。

……………………少し休もう。喉が渇いたわい。」


バルガスは部屋を出て行こうとしましたが

ステラが止めました

「待って!そこの樽に水が少し入ってるわ」


部屋の隅に樽があり、樽には蛇口が着いていて、バルガスが捻ると水が出ました

それをコップにくみ、

一杯飲み干しました

パックが聞きます

「その赤ん坊が僕なんですか?」

ステラが言います

「まさか、だって何百年も前の話よ?あなた、どう見てもティーンエイジャーよ。そもそもバルガスさんが生きてるのも謎よ」


バルガスが言います

「それにはまた先を話さねばなるまいな。」



そしてバルガスは再び話し出しました








あの後、パットはバルガスに赤ん坊を預け、サラの遺骨を持ってバルガスの元を去ります。

そしてバルガスはアルカパの家に移ります

アルカパの家はすでにブラックバスに壊されていたので、隣に新しく建て直してそこに住みました
新しい家は木造住宅で、五部屋もあり、一つは広い瞑想室でした

また、赤ん坊にはグジュグジュに煮たお粥を与えてやりました



そして一年が過ぎました

ブラックバスとブリーは戦争をしだし、アースンもブラックバスとの同盟により、ブリーとは戦争状態になりました


しかしある日バルガスに

ブラックバスの王

マルサス三世と大臣が暗殺されたとの情報が入ります

犯人は得体が知れなく、マルサス王と大臣の遺体は、本人と判別がつきにくいほどにめちゃめちゃだったそうです。王を失った国は新たな若い領主がついたとか。なんでもその領主、国を落とした人物だとか


しかしバルガスはその犯人に見当が付いてました

パット

他に誰がいましょう

証拠も無く国王暗殺ができるのは魔法が使える者のみです

バルガスは赤ん坊を残して行くわけにもいかず、赤ん坊を連れてパットを連れ戻す旅に出ました

パットを元の道に連れ戻す

この時バルガスはパットがそれを断るとは思えませんでした。子供もいるのですから。


バルガスは手始めに、ブラックバス近くのジョンズまで移動することにしました


ここはジョンズの酒場



「珍しいな。子供連れた旅人なんて。しかもまだ歩けない子供を連れて。」

バーテンはバルガスに言います

ジョンズの酒場は広く、いくつかダーツの的があり
数人がプレイしていました

「パットって男をしらないかい?ちょっと前に指名手配になったやつなんだけど」

バルガスはバーテンに尋ねました

「容姿は?」

「茶髪で顔は……」

バルガスはパットの容姿の特徴を伝えました

バーテンは言います

「あんたが探してる人物っていう保証は無いが、こっから北にちょっと行ったとこに、地獄の門と呼ばれる建物がある。誰がなんのために作ったのかは知らないが、扉も開かないので誰も近寄らなかった場所だ。そこにそれっぽい奴が向かった。手の甲に痣があったかどうかは覚えてないな。確か手袋してやがった」

「北といったな?」

「あぁ。北だ。半日歩けばつく」

「わかった。ありがとう」

バルガスは酒場を出ました



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