【題名】
夏と花火と私の死体
【作者】
乙一
【発行所】
集英社
【あらすじ】
九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなくーー。
ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険がはじまった。
斬新な語り口でホラー会を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作。
【感想】
初めて乙一さんの作品に触れました。
この作品は乙一さんのデビュー作との事でなんと当時17歳で書いたそうで驚きです。
あらすじに書いてあったとおりに語り口が"殺されてしまった主人公"で斬新でした。
死体を隠すたびに見つかりそうに隠す、見つかりそうになる、隠すの繰返しで
次はどこなのか、いつ見つかってしまうのかハラハラとページをめくる手が止まりません。
まさに手に汗にぎるです。
しかも読んだ時期がちょうど夏だったので暑い描写や木々の涼しさなどに妙にリアルさを実感してしまいました(笑)
ただ少女を殺した女の子のお兄ちゃん、建君が怖かったです。
人が死んだのに異常な状況なのに微笑むなんて…。
その他にも健君には"子供らしさ"を感じなかったです。
まさかの方が犯人でした…!
この方が犯人だと確定し、またもう一度読むと所々の伏線に気づきます。
もう1つのお話し「優子」も奥が深く色々と考えてさせられました。
結局、正しいのは誰だったのでしょうか…?