貧乏勇者サクセスト
[『アント・オブ・ラビリンス LV8』](2/15)


「こいつら、カッテぇ……!」


「エーイチしゃん、ここは婆が……!」


エーイチとエイ婆は、現在アントオブラビリンス、ボビ区域とフゴ区域の中間にいた。


そこの壁面には、8という数字が刻まれていた。それは冒険者レベルの適正値を表している。


このフロアはレベル8。駆け出しの冒険者にとっては、最初の難関にあたる場所でモンスターの巣が近くにあった。


結果、『敵の数が多い』という特徴があった。


エイ婆からその忠告を受けた直後、2人はレッドアントの大群に囲まれた。


エーイチは「1匹100コイン!」と叫び、そのうちの一匹に蹴りを食らわせる。しかし、その外皮は恐ろしく堅かった。


エーイチは素足をさすり、足の甲に向かって「フーフー」と息を吹きかけた。


「イテテテッ、さっきのと比べモノになんねえくらいカッテぇ! オラの脚がへし折れちまう!」

 

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モドルマエヘ
/115 n

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アトモドリ