プレイボーイの苦悩〜傷だらけの僕。
☆[プレイボーイの変化](1/22)





『颯太!』


教室の隅で香川と照れながら笑い合う颯太の名前をおもいっきり呼んだ。



あたしに呼ばれて、二人して不思議そうにあたしを見る。


まったく、なんてマヌケな面してんのよ、二人して。

そんなにあたしが話し掛けるのがおかしいのかしら。


ま、あたしだってアレ以来だし、好きでこの二人に話し掛けてるわけじゃない。



「颯太、聞きたいことがあるの」



そう、親友のこいつなら何かわかるかもしれない。



でもな、颯太鈍感だし。



「そうね、香川も!香川もきて」



『え、あ、あたし?』




相変わらず吃るし。


あたしが苦手だって顔にかいてあるみたい。

あ、でもあんだけいじめちゃったらそうなるか。




「いーから!」



















『篤のこと?』



中庭のベンチに香川と颯太は首を傾げた。



「そう。篤、なんか最近おかしくない?」



『そうかぁ?いつもとかわらんべ?』




………ほら、鈍感。




「親友でしょ!?なんか変わったことなかった?」





『そんな怒るなよ。怖いよな、香川』



『え?こ、怖くはない…けど……』


と、まぁなんてのんびりぶっこいたカップルなのかしら。




『あ!でもよ!』



そう言ってぽんっと手を叩く。




「何?なんか知ってるの?」





『最近女の子連れてねーな』







「お、女の子?」



そういわれて見れば……





『そうだよね、篤くんあんまり女の子と遊んでないかも…』



香川が同意した。






なんか、颯太より香川のほうが色々ちゃんと見てそうだな。













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