☆[プレイボーイを救えっ](1/10)
チエミに泣かれ、香川に怒られ、なんともダサい俺は
フラフラと歩いて家まで歩いていた。
ま、すべては俺が悪いわけだし。俺だってもうどうしたらいいかなんてことは、なんとなくわかっている。
まずは、
ピンポーンーー
ガチャ……
『…あら、篤?珍しいわね。どうしたの?』
「ども……」
裕子に会おう。
ずっと逃げていた……
だけど
『……ごめんなさいね』
「は?」
いきなり俺を見るなり申し訳なさそうに謝るおばちゃんに、驚いた。
「おばちゃん?どーしたんだよ?」
『チエミさんでしょう?』
は?
「お、おばちゃん。チエミ知って……」
何がなんだかわからない俺は黙っておばちゃんの話を聞いた。
チエミが来たこと
話をしたこと
裕子に合わせようとしたこと
「………あのバカ」
『ごめんなさいね、あたし無神経だったわ』
「いや、とにかくおばちゃん俺、チエミ探しにいくわ」
PPPPPPPP〜♪
その時、俺の電話が鳴った。
………颯太?
「もしもし?おー颯太。
うん、………
あ?
あぁ
えっ?
あのバカ女………
それどこ?
ああ
ああ
今行く」
ピッ
「おばちゃん、俺、急用!いくわ」
『え、あ、うん。』
そういって走り出した足を
ピタッと
止めた。
「おばちゃん!俺裕子に会いに行くよ。
チエミと一緒に」
それだけ言うとまた走りだした。
おばちゃんが泣いてるのは
みえなかった
けじめ
つけねーとな……
もう逃げれねー
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