闇孔雀と全裸の魔少女〜聖骸布の謎〜
[〈2〉](1/4)
暫くして、また真っ暗な宇宙空間に戻った。
「魔導士達は最後の瞬間に、私と王女が乗ったカプセルを地球というグリーン星に似た惑星へ飛ばした。
そして魔力で無数のパラレルワールドに
私達のドッペルゲンガーを……」
「覚えているわ……。 私達が飛ばされる瞬間に、魔導士達が無数の蛍になって、お城の中がキラキラと輝いていたのを……」
「私達は、このグリーン星では永遠の生命体だったが、他の惑星では永遠ではありません。魔力も10%位しか発揮出来ない……」
「変だなぁ……道に迷ってしまったみたいだ……」
彦麿呂の悩んだような呟きで、明菜は目を醒ました。
(あぁ……やっぱり……夢か……)
「うぅん、どうしたの?」
明菜は大きく背伸びをしながら尋ねた。
「道に迷う訳が無いのに……濃霧のせいかな……霧が晴れるまで、一休みしようか」
彦麿呂が苦笑いしながら呟いた。
「そうね。2メートル先も見えないわ」
狭い道の両側は、気味が悪いほど鬱蒼(うっそう)とした森だ。
「気味が悪いわ『ブルル……』」
明菜は身体を震わせながら呟いた。
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