黄色い糸
[出会いD](1/1)
「あのさ、死神の俺を馬鹿にしてないか?恐くないのか?」
「死にたくなかったら恐いのかも知れないけど、私は毎日貴方が来てくれるのを祈ってたもの、どうして恐がらなきゃいけないの?お茶の一つも出せずに申し訳ないって思ってるぐらいだわ」
ダメだ。俺の作戦は完全に失敗した。
「それに…」彼女が続けた。
「それに、学生服の死神なんて、全然、気分が出ないわ。私より顔色も良いし。死神っていったらさ、もっとこう、黒いマントで、フードの中はガイコツで、大きな刃物をもって…みたいな」
「君、アニメの見すぎだよ。そんな奴見たことないよ」
「どうでも良いから、早く天国に連れていってよ」彼女は少し苛立っているようだった。
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