太陽と月
[5.家族](1/37)


「ただーいまー!」

太陽とのお茶から帰宅したら、

玄関に男物の靴があった。



ぱ、パパ帰ってきてる!



「パパっおかえりー!」

あたしはリビングへと駆け込んだ。


「おお、月那!また、綺麗になったなー!」


パパは飛びついたあたしを受け止めて頭を撫でた。


「あら、おかえりつーちゃん。
ほら、ご飯もうすぐできるから着替えておいで」

キッチンから出てきたママの言葉に返事をしてあたしは自分の部屋へと向かった。


パパ今回はどれくらいいるのかなぁ?


パパはイギリスのサッカーチームのスポーツトレーナーをやっている。

ママとは昔務めていた病院で知り合ったんだって。ふふ、いいなぁ。


どうやら新採で新しいトレーナーが入ったらしく、久しぶりに休みが取れたらしい。
これはママからこの前聞いた話だけど。



早くパパから話を聞きたいとせっせと着替え始めたときだった。


爆音と共に家の前で止まったバイク。
ヘルメットを外して首を回した男。



か、帰ってきやがった。

うん、ママが呼ぶとは言ってたけども。


あたしが大の苦手な、て言うか鬱陶しい、

お兄ちゃん。



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