じゃあな。 scene 6 1 / 13


ワタシは白斗君が怖い。




なんでも出来る白斗君。




ワタシを愛してくれている白斗君。




そして、今日また手紙が届いた。




拝啓 楓 菜穂様

コンペの結果発表されたね。

審査員特別賞、おめでとう。

やっぱり、あの作品は良かったよ。

俺、最優秀賞取ってしまった。

評価されたことは嬉しいけど、楓に嘘をついてしまったね。

本当に自信がなかったんだ、ごめん。

俺、今度庫野町に行くから会えたら良いな。

それではまた、お元気で。

白木 白斗




今回も手紙は返さなかった。いや、返さないというよりも返せない。




どんなに繕っても、白斗君には全て見透かされている気がするからだ。






- 47 -


栞を挟む

/221 ページ


⇒作品レビュー
⇒モバスペBook

[編集]

戻る