第二十四章油小路事件 (1/32)
永倉により自宅で休んでいた左之が近藤の部屋を訪れた
左之「俺が坂本龍馬を暗殺したって…俺はそんな事やっちゃいねぇぜ」
近藤「落ち着け、誰もお前がやったなんて思っちゃいねぇよ」
左之「だいたいどこのどいつがそんな出まかせ言ったんだ」
土方「御陵衞士だ伊東が現場に残された鞘を新選組のお前のものと証言したらしい…」
左之「俺の鞘はきちんと此処にあるぜ…」
土方「念のために聞くがお前昨日の夜は家に居たのか」
左之「家でまさと茂と一緒にのんびり過ごしてた」
土方「そうか」
鉄之助「局長、会津の使いの方がお見えです」
近藤「左之、休みの所悪かったな…鉄之助くんお通しして」
鉄之助「はい」
入って来たのは初老の二人だった
さすがに場違いだと思い席を外す為に立ち上がった
土方「座ってろ」
伊織「はい」
私は元の位置に戻り腰を下ろした
近藤「神保殿、手代木殿わざわざご足労頂き忝ない」
神保「近藤くん、坂本龍馬が何者かに殺されたのは知っているか」
近藤「はい、存じております。うちが疑われているんですよね」
手代木「そうだ、お前の所の隊士の鞘が坂本の死体の近くに落ちていたそうだ」
土方も近藤も落ち着いている
やがて、近藤の横から土方が口を開いた