心愛・・・・時を越えて 第四章過去と未来(1/9)


翌日

私は辰と久美にお願いをして朝より試衞館に行く許可を取った

辰は日頃の私の鍛練見ている為快く許可してくれたが久美を説得するのは至難だった


久美「伊織ちゃん‥昨日はこの前のお礼と言うことで行く事を許したけど‥ああいう道場は女子が出入りする所ではありません‥」


辰「久美‥伊織ちゃんが毎日、竹刀を振って鍛練しているの知っているだろう‥‥伊織ちゃんは剣術が好きなんだよ‥記憶を失う前は‥毎日鍛練していたんじゃないのか‥じゃなきゃ‥毎日毎日‥続かないぜ‥記憶を取り戻すきっかけになるかもしれない」


久美「‥‥‥」


伊織「久美さん、すみません‥‥どうしても行きたいんです‥‥私があそこに行く事でこちらにご迷惑がかかるなら‥‥」


久美「伊織ちゃん‥‥わかったわ‥行って来て‥その代わりちゃんと‥ここに帰って来てね」


伊織「はい‥」


何とか許可を取る事が出来た



私は早朝から素振りをしていた

996.997.998.999.1000

総司に負けたのが悔しかった。近藤から止められたけどあのまま続けていても負けていた。

もっと強くならないと




「朝から生が出るな」


気配は感じていた

辰が見ている物だと思っていた


伊織「さ、山口さん‥どうして‥」


山口「昨日‥一緒に居た‥女子が案内してくれた」


伊織「そうですか‥‥すぐに用意してきます‥」


私は走って部屋に戻った

現代ならシャワーを浴びる事が出来るがそういう訳にはいかない

私は濡らしておいた手ぬぐいで体を拭いた

やはり年頃なので汗の臭いは気になる

男なら上半身裸になり水浴びをする事も可能だろう‥

私は着物に着替えた


久美「伊織ちゃん‥ちょっと入るわよ」


伊織「はい‥」


久美「伊織ちゃん‥これ‥」


久美は伊織に風呂敷を渡した

風呂敷の包みを解くと新しい胴着が二着入っていた



伊織「久美さん‥」


久美「一枚しか持ってないでしょう‥だから‥」


私は久美に抱き着いた


久美「あらあら、伊織ちゃん‥」


久美も抱きしめ返してくれた


伊織「お母さん‥」


思わず呟いてしまった


伊織「ごめんなさい」


久美は満面の笑顔で


久美「どうして謝るの‥嬉しいわ‥伊織ちゃん」


伊織「久美さん‥」


久美「なんて顔してるの外に美男子待たせてるでしょう‥早く行かないと‥ね」


伊織「はい‥では行ってきます」


私は久美にもう一度お礼をいい斎藤の所へ向かった


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