命桜−いのちざくら−
[簪と扇子](1/12)
桜舞う季節…
良く晴れた朝
家中に響きわたる女の子の声

「母様!父様!おはよございます!」

私は広い家の廊下を走りいつものように母様と父様の元へと飛び付いた

「「桜おはよう」」

母様と父様が声を揃えて返事を返してくれるこれもいつものこと

「桜元気なのは良いけれど着物が着崩れしてしまっているわ
それにもう7歳になるのよもう少しお淑やかにしなくては」

「またそれ?ぷう…」

「拗ねてもダメよ」

最近母様はお淑やかにしなくてはとうるさい
まあ言われてみればそうなのかもしれないけど…

「だってまだ6歳だもん7歳になったら考える!」

「こらまたそう言う事言う」

「まあいいじゃないか元気が一番それが
桜の取り柄で良い所だ」

「あなたまで…まあでも確かにそうね」



- 2 -

前n[*][#]次n
/113 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]