ウィロは、自室のベッドにサリアを優しく寝かせる。
そこに、先ほどの三人がなんの合図もなく入り、ベッドに横になってるシスターを見つめる。
「…ウィロ。この子って……。」
シェルムが、おそるおそる訪ねる。
悪魔にとって、敵でしかない聖職者。
それが、今目の前で横になっている。
気持ちとしても、良いものではない。
「悪い…つれて来ちまったんだ。ほら。いつもいってるだろ?」
「いつも……って、例の子!?ウィロが言ってた例の子って、シスターだったのか!?」
「ごめんな。ティヨル……そうなんだ。」
「おい。なんの騒ぎだ。」
その場にいる誰のものでもない声に、全員がそちらを見る。紫の髪の筋肉質の悪魔、ジーンとアビリタがこちらの様子を見に来ていた。
しかし彼は、ベッドの上に寝ている人物に目を細める。
そして、その正体を知ると……
「…!シスターじゃねぇか、ソイツ…!!」
と、険しい顔をして乱暴に中に入ってきた。それは正に、敵を見つけたら排除するといわんばかりのオーラだった。
「待ってくれ!ジーン!それと、皆!聞いてほしい!」
ウィロが、シスターを庇うかのように彼の前にでると、全員に呼びかける。