▲ や ん き ー が あ る ▼
[> > > > 武 沢 愛 姫 の お 話](1/38)
______ AM:6時
毎朝起きてすぐにお弁当を作る。
あたしを含めた4人分のお弁当。
これはあたしの日課だ。
あたし、武沢愛姫は料理しか取り柄のない目立たない平々凡々な地味な女子高生。
ではない。
あたしたちはいわゆる、"ヤンキー"という部類に入るらしい。
そう言われるのは、主に茉里と寧々の見た目や行動が原因だ。
校内でも、道端でも、誰もがあたしたちを避ける。
そして、先生たちもあたしたち全員のクラスをバラバラにはしない。
なぜなら1人1人にすると手におえないからだ。
特に茉里と寧々をうまく扱えるのは、あたしと希美だけ。
2年生になってすぐ、わざわざ呼び出されて言われたのだ。
「武沢と相澤は萱野と城崎のお守り役として同じクラスにしてるんだから頼むぞ」
と。
茉里と寧々は時間があれば喧嘩をするような、どうしようもない問題児。
2人をとめられるのは、あたしと希美しかいない、ということらしい。
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