浅葱恋歌
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第9章[法 度](1/16)
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気付けばいつの間にやら12月が来ていた。



今日は朝から会議だというので、隊士たちは皆近藤の部屋へ集まる。







「全員集まったか」


近藤、土方、山南が前に座り、残りの隊士たちと向き合っている。


そんな中近藤が口を開いた。



「早速だが話を始める。先日幕府から浪士取締令が出された。京にいる不穏な浪士は見つけ次第斬れというものだ」



『それはなぜですか』


小夜は質問をした。


「近々将軍が京に入る。そのために京の治安は守っておかねーと」


土方が口を挟んだ。


『なるほど……』


「というわけだから、皆、浮浪を一掃し、京と将軍様をお守りする。心してかかるぞ」








新撰組が人斬り集団と呼ばれ始めたのはこの頃からだ。


毎日のように浪士を斬り、血を浴びた。

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