Phantom of Reed


思わぬ再会(1/21)






麻衣子がアルメニ国に来て早くも1ヶ月が過ぎた


すっかりここでの生活にも慣れ、時にナザンと音楽を楽しんだりして日々を過ごしている



(あっちの世界はもう秋なんだろうな…。てことは、演奏会も終わってるか。ソロ、しーちゃん辺りが代わりに吹いたんだろうね。修学旅行も行きたかったな…。そういえば、あたしって捜索願とか出されてんのかな)



時々そのようなことを考えることもあった



「マイコ〜!」



バルコニーから外を眺めていると、ナザンが噴水の近くから麻衣子を呼ぶ



「城の近くをお散歩しません?」


「行きまーす!!」



すぐに外へ出た


なぜかオリバーはいない



「オリバーさんはいいんですか?」


「近くですし、心配ないから結構よって断ってまいりました。たまには2人で散策するのも良いでしょう?」


「そうですね」


「では、行きましょうか」



道中、2人は道端に咲くコスモスを眺めたり、落ちている栗やどんぐりを拾ったりした


小さい時も姉や弟とこんなことしたなぁ、と懐かしくなる


すると、麻衣子の目の前に1羽のうさぎが姿を現した

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