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愛されたい(1/10)
部屋に差し込んできた朝日が眩しくて、目を開くと見慣れない天井が目に入ってきた。
ここは…？
辺りを見回して気づく。
そうだ、新居に引っ越したんだ。
そして、先輩と…って、あれ？
私は慌てて起き上がると部屋を飛び出した。
「淳也さん！」
すると、スーツ姿の彼がまさに家を出るところだった。
「ごめんなさい、起きれなくて…朝食は…！？」
「いらない。朝は食べないし…じゃ、行ってくる」
「えっでも…淳也さん、今日は休みじゃ…？」
「やらなきゃいけないことは沢山あるんだ」
そう言うと、行ってらっしゃいも言えず、彼は出て行ってしまった。
そんな…
新婚早々、寝坊して朝食作れずに、ちゃんと挨拶もできないなんて…
主婦失格。
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