君色物語

(★:[愛だった](1/4)











*土手












『ね、やっぱ戻ろうよっ』











『今更遅いって!』










まあ、確かに遅い…











『でも、今日部活だよ!?』










『…』









銀ちゃんは無言のまま土手の芝生の上に寝っ転がった










『…銀ちゃん?』









あたしも隣にちょこんと座った










『きっ…きにすんなあ!!』









忘れてたんだ…










『先輩と顧問に怒られちゃうよっ!!』










『そんなん見つかったときに考えればいいだろーが!今は気にしなくていいの!』










『じゃあ30分したら戻ろうよっ』









『…わかった…』










すねた顔しちゃってさ、
子供っぽいところとか昔と全然変わってないや。










『なんかお前と普通に話すの久しぶりな気がするー』










『最近なにかとあったからね〜』











『あー…』









『時間が止まればいいのにねーっ』








冗談半分で言ってみた









『俺もそう思ってた』












『えっ!!』









以心伝心っ★!!
なんか妙な親近感…









『俺ねー、お前と一緒にいれてよかった…。かも?』











『なに最後の……』









いきなりそんなこと言われても…




あれ?銀ちゃんってこんなに声低かったっけ?










『いや、かもじゃなくて本気でそう思ってる…のかな』











『だから語尾のやつ!!』










『んー…わかんねぇの?』










『…なにが?』









『だからっ…男はなかなか素直になれないの!!』









自分で言うなよ、面白い笑










『銀ちゃんってほんとに変わんないよねー』











『そうか?』












『うん、一緒にいるからかな。』











『お前は変わったよ、』









『そう?なにが変わった?』










銀ちゃんの方を向いて聞いてみると自分の頬に銀ちゃんの冷たい手が置かれた







触れあうと心臓の鼓動が早まるのがわかる








『お前は…』











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