放送ゲーム

最後のゲーム(1/28)




田山「じゃあ質問するけど、なんで他の皆は放送が聞こえてないの?私たちの学校の放送室は少し古いからそんなことできないはずだし…。」


「僕がそうしたのさ。ここの教室だけ聞こえるようにしてるんだよ。」


Sは人間じゃない。その事を踏まえて聞いているせいか、俺はあまり驚かなかった。


田山「じゃ、じゃあ何で私たちのクラスなの?他にもあるじゃない。あと、ずっと気になってたんだけど、田村と早見はいったい何を知ってるの?何を言おうとしていたの?」


「今村秀太君が放送ゲームをやるための条件をクリアしたからね。放送ゲームをやるには放送ゲームの事が書いてある紙を触らなきゃいけないんだ。そして条件をクリアする。それを秀太君がやったんだよね☆」



皆の冷たい殺気に満ちた目線が秀太に集まる。
お前のせいだと顔に出ている。

そんなことはお構い無いに話を続けてくS。


「田村君と早見君の事だけど……。彼等はね。幼馴染みで親友なんだ。」


それは初めて知った。あの地味な二人が……。


「最近のニュースでやってたじゃん?堀村千恵殺害事件。あの子の双子の兄が田村君だ。昔、親が離婚して名前が変わったんだって〜。
実は西川高校の2年3組の教室がその堀村千恵の教室。その教室で放送ゲームが始まった。
それで最後に残ったのが堀村千恵だったんだけど……僕が殺しちゃった♪」


背筋に氷のようなものが走ったような気がした。どんどんはまっていくパズルのピース。はまるたんびに恐怖心が騒ぐ。


「僕はね。2年3組を物置教室にして堀村千恵は2年1組でした、って事にしたんだけど……。誤って田村君が……


田山「ちょ、ちょっとストップ!」


田山が大きな声でストップをする。


田山「物置教室にして2年1組でした、ってそんな簡単にできる事じゃなグキッ


ボトッ


田山の首が落ちる瞬間をこの教室にいる皆が見ただろう。
落ちる瞬間、俺は田山と目が合った。
いや、合ってしまった。

田山が殺された理由は大体予想がつく。


「説明してんだからストップしないでよ。話すんのめんどくさいんだからさぁ。
まぁ話しとくけど、俺は莫大な権力を持ってるわけ。だから簡単にできちゃうの〜。
それである人物と話をしてたんだけど…田村君に盗み聞きされてさぁ。

まぁ……面白くなってきそうだったからほっといたんだけど♪」


いきなり沢山話されて頭に入ってこなかったが1つ分かった事がある。





















俺はきっとSに勝てない













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