[episode @](1/4)
【不良どもと悠稀の出逢い】
ピーンポン
「ユウキちゃ〜ん。」
日曜日の早朝7時。
いきなりインターホンとあたしの名前を呼ぶ大家さんの声。
何事かとなるべく早歩きで玄関に向かう。
ユ「おはよ〜ございます。どうしたんですか?
こんな朝早くから…?」
寝起きのあたしの声は、オッサンぽい掠れた声になる。
普段から男っぽい声や、服装なのに寝起きは一番嫌い。
「今日右隣に引っ越しして来るから。また分からない事があったら教えてあげてね。」
と50過ぎの女の大家さん。
いつも気を使ってくれるお母さんみたいな存在で、あたしが1人で住むと言うと、家賃を下げてくれた。
借金完済してからも、バイトをして夜遅いあたしに必ずオカズをおすそ分けしてくれる優しさおばさん。
誰にでも優しく、頼れる大家さんだけど怒らすと口が悪くなる。
ユ「分かった。
何時頃にくんの?」
「多分10時頃じゃないかしらね!
あっ!これ今日のおすそ分け(笑)
今日はバイトあるの?」
ユ「今日は休み(笑)
いつもありがと。」
そう言って玄関を閉めて、もう一度布団の中へ潜り込んで眠った。
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