雨のなか
鍵盤の上 2/3
しばらく歩くと公園の入り口が見えた
俺は公園に入り屋根のある小さなベンチに腰掛けた
すぐ横には蛇口もある
俺はイヤホンを耳につけ
音楽を再生した
目を閉じて
外からの音を遮断させ
音楽だけが頭を満たした
音楽だけの世界
肌に冷たくあたる風
この時間が大好きだ
たとえ朝が苦手でもこの時間のためだけに起きても苦ではない
俺はしばらく音楽の世界に浸っていた
すると突然何かが介入してきた
膝に少し重みを感じた
目を開けると犬が前足を膝に乗せていた
頭を撫でてやる
そして飼い主の方に目を向けた
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