東方新妖録―A new supernatural creature's list―
呑めや騒げや 幻想の宴(1/14)
〜魔竜郷〜
幻想郷巡りから数日が経ち、博麗神社で宴会が行われる日がやって来た。
龍「さてと、そろそろ行ってくるよ」
龍は腕時計で時間を確認して言った。
俊樹「あ?まだそんな時間じゃないだろ?」
俊樹の言う通り、宴会が行われるのはすっかり日も落ちた20時からだ。現在の時刻は13時、いくらなんでもこの時間から出るのは速すぎる。
龍「霊夢に料理を作るのを手伝ってくれって言われてるんだ。今日は大食らいの幽々子も来るみたいだからさ。だから紅魔館とか、白玉楼からも料理を手伝う人がいるんだって。俺は魔竜郷代表って事。てな訳で…」
龍は庭で寝ていた猫又状態の佐桜を捕まえた。
佐桜「うにゃ!?な、何?」
龍「料理作るの手伝って!!」
佐桜「え!?ちょっ、待って…」
佐桜の言う事など気にもせず、龍は空へ飛んでいった。
雅史「ふー…疲れた。ん?龍は?」
雪音と共に実験室にいた雅史は、先程までいた龍がいない事に気がついた。
雪音「あ、猫ちゃんもいない…」
俊樹「アイツらなら博麗神社に行ったよ。料理作るの手伝うんだと」
雅史「こんな速くからか?」
俊樹「幽々子がいるからだろ、まぁ他の所からも手伝いが来るそうだから平気だろ」
俊樹は床に寝転がりながら言った。
雅史「てか、博麗神社までたどり着けんのか?アイツ、確か軽く方向音痴だよな?」
俊樹「あ……まぁ佐桜もいるし、大丈夫だろー」
[一方その頃…]
龍「ごめん佐桜、道に迷った」
雅史の不安は的中し、龍は道に迷っていた。
佐桜「ぷはっ、ごめんじゃないよ!!どうすんの!?私あんまり地上の事知らないよ?」
佐桜は龍の鞄から頭を出して言った。
龍「どうしようかな…」
途方に暮れていると、救世主が通りかかった。
妖夢「あ、龍さん!どうしたんです?こんなところで」
龍「妖夢!!丁度良かった!」
通りかかったのは、龍と同じ様に手伝いをする妖夢だった。龍は妖夢に事情を話した。
妖夢「なるほど、良かったですね、丁度私が通りかかって。一緒に行きましょう」
龍「ありがとう!」
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