お姉ちゃんの彼氏。

[6.ばれていく嘘](1/17)
「来た来た!」


携帯がメールを着信すると、里津はすぐさま受信画面を開いた。



「へーっ!かっこいいじゃん!」


「なに、どこにいんの、いい男」


千夏が辺りを窺う。


家が近い幼なじみの二人は、時々こうして馴染みのファーストフード店で会っていた。


「また千夏はぁ…。違うってば。

カヤの彼氏なんだって!ホラ」


里津は隣で足を開いて座っている千夏に携帯を渡した。

そこには香弥子の彼氏である櫂が恥ずかしそうな顔で写っていた。


里津にせがまれ、香弥子が渋々送ってきたものだった。




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