[5.代わりの男](1/14)
「あり得ないあり得ないあり得ない!!」
ファーストフード店で里津は、イスを蹴飛ばし龍二とユウタにつかみかかった。
「アタシの友達って分かっててそういうことしたの?!」
「オレはなんもしてねえよぅ…」
竜二は泣きそうな顔で里津を見上げるが、里津は手加減しない。
「はぁ?!ユウタのこと止めなかったんでしょ?!」
「そうだそうだ。大体龍二が煽ったんだからな」
「てめっ…ユウタ!」
「そこで揉めんな!
どっちも有罪なんだよ!」
「いやだぁ、りつってば…」
龍二は甘えるように里津を見上げる。
「ユウタがそんなヤツだったなんて…アタシも騙された!」
里津は周囲の目など気にせずに、その場に座りこんで泣きだした。
「りつぅ…」
オロオロと里津をなだめる龍二。
そんな二人を見てユウタはため息をついた。
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