藍と紅の空
No.2-[調査団](1/11)
私とメルはしばらく図書館に通い、藍色の罪人についての本を調べることに専念した。
図書館に行くとラエルに伝えると、彼は私たちを手伝ってくれると言った。
「いらっしゃいルシェロ様。
今日はお忍びではないのですか?」
「あらラエル!
父が倒れている今、私が動くしかないのよ。
宰相にも許可はとってあるもの。
素性を隠すまでもないわ」
「でもルシェロ様。
貴女は藍色の罪人に狙われているわけであって……」
「何か言った?メル〜?」
「い……いえ、何も……」
メルの言う通り、私は命を狙われている。
でも事件の真相を暴くのが第一。
そんなこと気にしてられない。
「ところでルシェロ様、そちらのお嬢さんは……?」
「この子は私の侍女で、今回一緒に捜査してくれてるメル!」
「はじめまして!メルです!」
「ラエルだ。
よろしくな、メルちゃん」
メルとラエルの話を聞いていて、メルの性格が分かってきた。
彼女は城内では目立たない新米の侍女だったが、意外と積極的な面もあるらしい。
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