喰われる少女(仮)
[ハジマリ](1/9)

 ーーピピピピピ


 枕元に置いてある携帯が耳障りな音を響かせ、真夜中の午前二時を知らせる。


 私は気だるい体をベッドから起こし、携帯に手を伸ばした。


 受信メール 一件


「……誰だよ」


 めんどくさそうに呟き、メールを開く
。一目すると、携帯の画面には現実逃避したくなる様な用件が書かれていた。


「仕事、か……」


 ボリボリと頭を掻いてベッドから這い出ると、玄関を開ける音が聞こえた。


 玄関の方に目をやると、そこにはコンビニの袋を持った若い長身の男がいた。



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