[先生と文化祭。](1/28)
ザァー…
ジメジメした朝。
―――梅雨の季節
「ちはるー…大学どこ行くの?」
「え!?佳奈子ちゃん大丈夫!?雨が降るような発言しないでよー。」
「いや…ちはる、もう降ってますけど。」
それもそっか、と呟くちはる。
「にしても珍しいね、佳奈子ちゃんが進路の話するの。」
「いやー私だって受験生なんだし…。」
「そうだよね。でもさ…受験モードはコレが終わってからなんじゃない?」
コレ…?
私はちはるが指したあるポスターを見た。
「……文化祭。」
「うん、そう文化祭。この学校ってやたら行事に気合い入ってるじゃん?」
そうだ、特に3年生はクラスで舞台発表がある。
準備に時間がかかる為、休憩時間はもちろん放課後残ってやらなければならない。
「そっか…。」
「しかも、文化祭終わったらさ先生と―――」
ちはるが何か言いかけたが、遮られてしまった。
「席着けー!!もうチャイム鳴ってる!」
先生…空気読めよ。
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