[強がり悪女](1/32)
―――――あれから 数日経ち…
｢美羽ちゃあ―――ん！｣
｢はーい｣
今日もバリバリ働くNo.1キャバ嬢 美羽
｢最近 顔出すと必ずいてくれるから嬉しいよ～｣
ハゲデブ親父がベタベタと太股触りながら笑う
｢美羽も会えて嬉しいですよ｣
得意の営業スマイルも前以上に磨きがかかり 周りの男をさらに虜にさせられるほどになった
｢美羽さん｣
ボーイに呼ばれて席を立ち また別の席につく
最近まで休みがち…というか、入る回数を減らしていた私は一気に増やし 私の生活の中心をさらに"black angel"にした
増やしたのには理由があって 私は進学を選ばずこの店を継ぐことを決めた
高校卒業したら必ず戻るという親と約束をしていたし、したいことみつからないから 金稼ぎながら考えていきたいと私はひむろっちに言った
美月さんもひむろっちも すぐには頷いてくれなかったけど なにかを察してくれたのか唸りながらも渋々頷いてくれた
そして 仕事を増やしたのとは別に変わったことがもうひとつ―――…
…あれから 詩呉とは連絡をとっていない
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