蒼と狼の物語
[桜家](13/13)
少し驚いてから、彼女は微笑みながら副長に頭を下げた。
この人達はそのうちくっつくんじゃないだろうか…。
そんな事が頭を過るが、そこに嫉妬はなかった。
祖先だと分かったからか、ただ無条件で彼女の…
桜蒼子の幸せを願ってしまう。
どうかこの娘の行く末が幸せであるようにと…。
副長の部屋で重蔵は微かに、だがしっかりと願った。
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