君を想い夢をみる


君を想い夢をみる。 (1/1)







君がいなくなる






夢をみた。




起きてすぐに


君が隣にいることを


確認して安堵する。


まだ、吐息をたてて


眠る君の手をとり、


存在を確かめた。


あたたかい温もり。


大丈夫、君は



俺の横にいる―……。



でも不安が消えない。




君は俺をおいていくの?




君は俺を1人ぼっちにするの?




君は俺を残して―…。








夢は正夢になった。



その日の夜


君は俺のもとから


消えていった。


俺は、何もできなかった。


不安があったのに、


どこかで予感していたのに…


とても不吉な予感を―…。





俺は自分を恨むしか


できなかった。


何もできなかった


自分を恨むことしか―…



何時間か前までは



温もりをもつ君だったのに



なんで、今は



こんなに冷たいんだろう。



なぁ―…、


もう笑ってくれないのか?


泣いてくれないのか?


怒ってくれないのか?


“好き”って言ってくれないのか?




もう、君に逢うことはない



君に触れられない。


君を感じられない。





もう、2度と―…。



どんなに君の温もりを求めても



決して触れられない。



どんなに手を伸ばしても



君へは届かない。



君の目に俺は映らない。





―…………………



逢うこてなんてできない。


それでも俺は君に逢いたい。


無理だとわかっていても


求めないなんて俺には


できなかった…。


なぁ、俺を置いていくなよ…。



俺、お前がいないと


寂しくて――…





死んじまいそうだよ―…。




情けないって


笑われてもいい。


でも、やっぱり


逢いたいんだ―…。



もう一度君の声を聞きたい。


笑った顔が見たい。


泣いてる顔が見たい。


怒った顔が見たい。



永遠に言葉を失った君。


“好き”って言ってくれよ―…。

もう一度―………





だから俺は


夢を見る。


いるはずのない君を想って



君の面影を求めて



君の欠片をさがして




君を想い夢をみる。







.


- 1 -
前n[*]|[#]次n
*しおり
/1 n


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]