６．[宝 物](1/11)
クリスマスイヴ
今日は、久しぶりのお出か
け…
お洒落…してみよっかな
ピンクのニットワンピに
白のショートコートを着て
靴は茶色のブーツを履こう
薄めにお化粧をして…
髪を少し巻いた。
よし、できた。
しかし、７時を過ぎても
８時を過ぎても…
純也は帰って来なかった…
遅いなぁ…
１０時を過ぎた頃…
『愛理ゴメン！
緊急Ｏｐが入って
遅くなった！！
・・・って…あれ？』
シーンとしたリビング…
ふとソファーを見ると、
規則正しく寝息をたてて
眠る愛理の姿があった。
『寝ちまったのか…』
純也は、一歩ずつ
愛理に近寄り…
ポケットから箱を取り出
した…。
しゃがみ込むと…
愛理の右手を手に取り、
薬指にそっと
リングを嵌めた…
『おっ ピッタリだ…』
その時…
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