3.[ラブ×2デート](1/26)
「…ねぇ、先生?今日はドコ行くの?」
『ん?水族館。
ありふれててゴメンな。
いかにもって感じだよな。』
「そんな事ないよ。
水族館行きたい!イルカ触りたい!」
『…よかった。
愛理ならそう言ってくれると思った。
イルカは触れるかわからないけどな?』
「えぇ、触りたい。」
車で走ること…30分。
無事水族館に到着した。
車から降りて、先生の隣に駆け寄ると。
『…じゃあ、行こっか。』
と先生が、左手を差し出してきた。
…えっ、これは…手、繋げって意味だよね!?
…どうしよ。
緊張のせいで、何か変な手汗かいてるのバレたら嫌だし、何より自分から繋ぐとか…恥ずかしすぎる//
でも先生は、全然あたしの方を向いてくれなくて…。
先生の左手をじっと見ながら、固まっていたあたしを催促するかのように、ヒラヒラ〃動き出した先生の指の先に、あたしの指をチョコッと重ねるのが精一杯だった。
だけど、手と手が触れた瞬間、先生の手がスルッと動いて…指と指が絡まり合った。
いわゆる恋人繋ぎになってる訳で…。
慌てて、チラッと先生の顔を見上げると、
『んな繋ぎ方じゃ、逸れるだろ?』
と、妖艶な笑みを浮かばせた先生に胸が高鳴った。
・・・ドキッ、…でも。
「…そっ、そんな逸れるほど混んで無いじゃん。」
そう。そんな心配するほど混んで無いのだ。
『魚ばっか見てたら、逸れるだろが。
愛理って、案外迷子になりそうだしな。』
「…うぅ。」
そりゃ…夢中になると、ちょっと自分の世界に入っちゃうところはあるけどさ。
手なんて、あんまり繋いだこと無いからドキドキしっぱなしで心臓に悪いよ…。
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