ダメ。ダメ。
 悲痛な記憶。 (1/24)

「金城さん…は知らないようだな…


じゃあ教えてやるよ。



コイツは…


桐生…湊は「やめろっ!!!」




茫然と立っていた桐生くんが叫ぶ。



「やめろ……

やめてくれ………」




それは今まで聞いたことがない桐生くんの悲痛な叫びだった。





私は何が起こっているのか分からない。



でも




桐生くんが物凄く










泣きそうな顔をしていた。





「そうやって逃げるのか……?


はっ

とんだ馬鹿づ「黙って下さい!!!!!」



私は先輩に怒鳴ってしまった。

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