精神病棟
[二日目](1/12)



この病院では患者に定期的に行うものがある。

それは『精神疾患診断テスト』というものであるのだが、小分類に分ければ数多のテストが存在する。
『ストレス自己診断テスト』や『うつ病診断テスト』等は自分でもできる簡易的なテスト方法だ。

代表的な一つとして忘れてはならないのは『サイコパステスト』である。

このテストは主に海外の警察などが使う事が多く、あまり精神病棟では使われない。

その理由として、サイコパステストとは精神病質者…つまり言葉を選ばなければ日常生活に隠れた一般人となんら変わらない行動をとる反社会的な考えを持つ人間を炙りだすためにあるといっても過言ではない。

つまり、精神病棟などで行われるテストというのは既に精神的な病が確定した者に行われる特別なテストなのだ。


その名も『ロールシャッハ・テスト』


投影法というものに分類されるこのテストは、心理学的に言えば被験者の内面や性質を明らかにする手法だ。
そのテストによって被験者の過去やトラウマ、思考過程を理解しこれからの治療に生かすことができる。

ロールシャッハ・テストは紙の上にインクを落とし、それを二つに折ることによってできるほぼ左右対称な図版が用いられる。

簡単に作ることが出来るものであるが、精神病棟には既に作られた図版が10枚1組で用意されており、黒や灰色の無彩色のカードと様々な色が使われた有彩色の図版がそれぞれ5枚ずつ含まれている。

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