三章[音の壁](1/1)
俺は、バンドを組んだ。
バンドを組んでからは練習練習練習。
練習の毎日。
今のバンドでまだバンド名はない。
俺は何かに焦った。
コピーバンドだけどやっぱりちゃんとした名前が欲しい。
けど他のメンバーは金持ちの腑抜けだらけで、俺の欲求をみたすことなんてできなかった。
ミックスの音が欲しい。
ミックスの存在が俺の中で大きい事に気付いた
俺はすぐにミックスに電話して今すぐお前とバンドを組みたいとお願いした。
するとミックスは
一言だけ
「そっか…」
しか言わなかった。
そして電話は切られた。
俺は何がしたかったのか?
ミックスは何かをさとって喋らなかったんだと思う。
会うことも出来ないもどかしさにイライラした
そしてある日、バンドの練習中にメンバーが言った一言に俺はキレた。
「なんかさ〜やる気なくなっちゃったよ〜休憩してからまたやろうぜ〜?」
俺はこのバンドでしたかった事ってなんなんだ?
俺には確かにミックスように人を圧倒させるギターは弾けないし理論もわからない、だけどフィーリングなら誰にも負けたくなかった。
そのフィーリングが折り合わなくなり俺はバンドを辞めた。
そして音楽から離れた。
何ヵ月が経っただろうか?
俺は昔の俺に戻ってしまっていた。
そんなダメな俺に戻ってからミックスから連絡は来なくなった。
本当はミックスと話をしたかった。セッションをしたかった。
それから3日後電話がなった
相手はミックスだった
「キース、バンドはどう?ちゃんとライブやってるのか?」
と言われたから俺は今すぐにでもミックスとバンドを組みたいってことを伝えようとしたら
「俺のバンドはもうすぐワンマンできるかもしれないんだ。」
俺は絶句してしまった。
ミックスは他にバンドを組んで頑張ってる。
これはミックスなりのエールなんだが…
その時の俺にはただへこたれる事しか出来なかった…
そして、俺は音楽から完全に離れた
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