SFショート集
[「悟りの境地」](1/3)
或る古ぼけた小さな寺の坊主が、何とか悟りの境地へ達することができないかと、日夜、努力していた。
はたから見れば、気が狂っているとしか思えないような数々の荒修行。
しかし、どうしても悟りの境地を実感できずにいた。
或る晩のこと、悟りを開くためには総ての煩悩、欲求を断ち切り、俗世界から脱却しなければ無料だと考えた。
手始めに名誉と金と色欲を完全に断ち切った。しかし、ダメだった。
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