私が“恋愛クズ”といわれる理由
[陽人とのお話](1/3)


ぶっちゃけるとですね、


キチンと、大切にされてるな。と私が思い、


私も大切に出来てるのかな?、と思うような関係の付き合いは、



遼と最後に付き合った方だけです。



残りの3人はほぼ、元カレと呼んでいいのか分からないほど薄い、脆い関係でした。




なので、ヤマもオチもほぼありません。



それでも周りから見ると彼氏がコロコロ変わっていたというのがクズと呼ばれる所以であり、ラストに続くためには大切な描写ではあるので是非お付き合いください。




2番目に私が付き合った彼氏、



それは柊くんと同じクラスの陽人(ひろと)くんという方でした。



彼と私は同じ部活に所属していて、



たまに話す、程度の関係でした。



既に遼と別れて数ヶ月たっており、冬に差し掛かる頃でした。


この頃には遼を本気で好きだった女の子達以外からは責められることはほぼなくなっていて、



柊くんと聖奈ちゃんが変わらず一緒にいること、


それ以外は平穏でした。




そんなある日、



いつものように練習が終わり、終礼と呼ばれる毎日ある小さなミーティングのようなものも終わり、



桜と一緒に帰ろうとしていると、




陽人「佐倉さん。」



後ろから呼び止められました。


「はい。なんですか?」



そんなに話したことのない人から呼び止められた私は、警戒半分、不思議半分でした。





陽人「あの、柊が好きなままでいいので付き合ってくれませんか?



「え?」



陽人「オレ、柊と同じクラスだから柊の話とかいっぱい聞けるし、アイツのことも教えれるよ。」



「それであなたはいいんですか?」



話を聞いてもらい、話を聞くだけなら付き合う必要なんてないと思うんです。



ただ、友人としてそばにいてもらえれば私にとっては、大きな支えになるので。



そう思った私の質問に、



陽人「オレ、女子から攻撃されてる佐倉さんを庇いたいと思ってるんで、」




そう、言ってくれました。



陽人「それに、今は柊と相川さんのこと誤魔化す人いた方がいいんじゃないっすか。」



その言葉が決め手でした。



「そっか。そこまでいってくれるならおねがいします。」





その言葉を返して、心配そうにする桜に「大丈夫」


そう声をかけて帰りました。





次の日から、休み時間の度にクラスに来てくれる陽人くんと、一緒に、話したり、



帰り部活のあと帰り道、分かれる道のところまで一緒に帰ったり、



約束通り柊くんと聖奈ちゃんのことをたくさん教えてくれ、いい人だなぁ。



という印象でした。




でも付き合って二週間たったくらいの時から違和感を感じ始めました。




陽人「あの2人、ウゼェよな。



陽人「モテるからって調子にのる柊もキモいし、相川とかもブスだし死ねばいいと思わない?




暴言、中傷、それらが目立つようになりました。




私は、聖奈ちゃんは確かに嫌いです。


小学校のとき1度だけ殺意が湧いたこともあります。



でもそれでも自然教室の日から怖くて卑怯なやり方で逃げ回ってる私よりは確実に強い、



それは痛いほど分かっているのです。



だから、死ね、なんて言わないでほしくて、


柊くんに、私が大好きで仕方ない柊くんに暴言なんて吐いて欲しくなくて、




「冗談でもやめようよ、笑」



やんわりと、そう言いました。





























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