夢見る私にささやいて
[Lesson 5](1/6)
「・・・何ですか?さっきから
ずっとニヤニヤして

放課後の保健室。
晴海が長期に過ごすこの部屋は
放課後になると一応、閉店となる。

常に出入りのある職員室とは違い、放課後のこの時間はここが
1番落ち着くのだ。

そのため残業前の15分、玲子はここで晴海の入れる珈琲をよばれるのが日課になりつつある。



「はい、珈琲入りましたよ。
ご機嫌ですね?夏目先生」
「分かります?晴海先生♪」

「何があったんですか?ってどーせまた、先生のクラスが小テストの総合点で1位を取ったとか
「私、彼氏ができるかも!」

… …え?」
「夏目 玲子 29歳を目前にして
彼氏ができそうな予感♪」


晴海の話を打ち切り、玲子が歌うように言う。


何の冗談ですか?」
「晴海くん、つくづく失礼ね
冗談じゃないのよ?本気!
『いつも一生懸命な君が可愛いと思ってる。好きなんだ』〜て♪
告白されちゃった!」

それ、何て答えたんですか?」
「いやぁあまりに突然過ぎてびっくりしちゃってまだ返事はできてないんだけどぉでもまぁ、とっても素敵な人だし前向きには考えたいなって




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